- -1 アヅミンの一般的な使用方法は?
- 三要素肥料など他の肥料と同時に基肥として施用して下さい。
施用量は、水稲で20~40kg/10a、野菜類、豆類、果樹、茶樹、芝類、花卉類等は40~100kg/10a、一般苗床、水稲苗代で100~150g/3.3m²です。これらを目安として、土壌条件、前作、作型等に応じて適宜加減して下さい。
追肥として使用しても差し支えありません。
粒状ですので播きやすく、機械散布も可能です。
散布後は土壌によく混和して下さい。果樹園、茶樹園、芝生等の耕起しにくい圃場では、表面散布でも効果があります。
堆肥との併用、稲わらなどの粗大有機物との併用も高い効果が得られます。
- -2 アヅミンと堆肥の効果の違いは?
- 堆肥は特殊肥料に分類され、「わら、もみがら、樹皮、動物の排せつ物その他の動植物質の有機物質をたい積または撹拌し、腐熟させたもの*」と定義されています(*「ポケット肥料要覧」より引用)。従って使用する原料により性状、成分含量も多様です(表-3)。
このため、効果に差はありますが、一般的に表-4に示すような効果が期待されます。アヅミンの効果(図-2)と比べてみると、同じような効果が期待できるのがわかります。
一方、腐植酸の含量で比較してみましょう。農水省の調査によると、堆肥は約1.8%の腐植酸を含むとされています。従って、堆肥1tを施用すると、
1000kg×0.018=18kg
で18kgの腐植酸が供給されることになります。アヅミンは約50%の腐植酸を含んでいますので、
18kg ÷ 0.5 = 36kg
で、腐植酸含量で換算すると、アヅミン30~40kgで堆肥1t分の腐植酸を供給することができることになります。
つぎに、効果面で比較してみましょう。全国の国公立農業試験場において実施したアヅミンと堆肥の比較試験の集計を表-5に示します。水稲、畑作物いずれにおいてもアヅミン30~40kgで、通常の堆肥と同等の成績が得られています。
従って、効果面からもアヅミン30~40kgで堆肥1tに相当すると考えられます。
次に、各種の土壌改良資材の効果を比較してみましょう。泥炭、若年炭系資材の分類を表-6に示します。
- -3 アヅミンと堆肥の併用方法は?
- 堆肥は、農作物の安定生産のために貴重な資材ですが、手間や材料不足からその施用量が年々減っているのが実情です。
これまで堆肥とアヅミンの違いについて説明してきたように、アヅミンは少量で堆肥と同等の効果が期待されます。しかし、物理性の改善については、多量に施用する堆肥の量比から考えると、アヅミンはこの点が弱いと言えるでしょう。そのため、堆肥とアヅミンを併用するのが有効な手段です。
一般的に、堆肥の施用量を1/2程度に減らし、それにアヅミンを30~40kg併用することで、相乗効果が得られます。(図-20および表-7)。
アヅミンとバーク堆肥の併用は,アヅミンによる化学性の改良効果とバーク堆肥による物理性の改良効果の両者の特長が、相乗効果となって現れますので、特に有効な施用方法です(表-8)。